少し多めに休暇をもらったので、せっかくわけわかんないところにいるんだから人生で行くことはないであろうところへ行こうと思い、同じカリブのセントルシアに行ってきた。東カリブ地域で、淡路島と同じくらいの大きさの小さな島国、人口18万人ほど。
で、後で気づいたんだけれど、ここクルーズ船が周遊するリゾート地で物価が高い。
日本と変わらない。ものによってはそれ以上。
ちょっとしたリゾートでゆっくりしようかと思ってたんだけれど、1週間の滞在でホテル100万円とか平気でする。びっくりした。ぼくはその100分の1くらいを想定してたんだ。
なんとか1泊6000円くらいのホテルを見つけて事なきを得たけれど、ビーチがそこまできれいじゃない。いや、もちろんきれいなんだけど、価格のわりに…ね、というやつ。
それで、世界遺産にもなってて国旗にもなってるピトン山に、全然そそらないけど眺めに行こうかという気持ちになった。
ぼくはてっきり、国のシンボルなわけだし、山岳信仰的なもので登ることはできないんじゃないかとおもっていたんだけれど登ることができるということがわかった。標高750mほど。
なんでこれが世界遺産なの?どのへんがすごいの?生態系が豊かなの?とか思うんだけれど、実はそこがポイントではなくて、海からこれほど近い山の地形というのはとても珍しいそうで、そこがポイントのようだ。なので、この周辺をダイビングで潜ると急激に深くなっていることに驚くのだそう。
上の国旗では白に縁どられた黒と黄色、2つの三角形が見えるように、ピトン山というのは2つ、Gross PitonとPeti Pitonの2つ山がある。もちろんどちらも登ることができる。
Grossの方が簡単だ、歩くだけだというのでPetiの方に登ることにした。
ここガイドが必須で1人につき100ECドル(約4,000円)お支払い。
ぼくはRodney Bayにホテルを取っていて、そこから乗り合いバスで首都のCastries、たしか2ECドル(約80円)。そして乗り換えて 登山口のあるSoufriereまで、たしか8ECドル。片道2時間半ほどかかったかな。
なにはともあれスタート。海抜0mからのスタート、そして奥に見える尖った山が今回のターゲット、Peti Piton。
麓まではこうした一般道を歩く。
かなり急な山だけど、ぐるぐる周りをまわりながら上がっていくんだろうなと思っていたんだけれど、実際はこんな感じ。
サスケですかと。いやいや落ちたら死にますやん。命綱あらへんやんというサバイバル感。
湾にSoufriereの町が見える。景色は良い。
綺麗な花も咲いている。ただ、少し足を滑らせると死ぬ。骨折しても死ぬ。誰も助けてくれないから。
ちょこまか動き回るトカゲを後目に必死でロープにしがみつく。
必死でくらいつくぼく。すごく楽しい。ハイになってくる。
泥だらけになりながら細い岩の隙間を通る。
そして頂上。奥に見える尖った山がGross Piton。
登山というよりはロッククライミングで、ものすごくスリリングでエキサイティング。ぼくはすごく楽しかったけれど、これは人を選ぶかもしれない。
登りに3時間、帰りも同じコースを下らないといけないから普通下りの方が早いんだけれどなにぶん、急な分同じくらいかかった。
このSoufriereには泥温泉があるそうで、登山帰りに立ち寄ろうと思っていたのだけれど、登り始めが遅かったのと思ったより登山に時間がかかってしまったので閉店時間になってしまっていて寄れなかった。残念。
登り始めた頃、あまりにも過酷に感じたので「あ、ぼくこれ無理かも」って3回くらい思うほど危険と隣り合わせで、ガイドは淡々先を行くだけで助けてくれないし発展途上アクティビティ感があったけれど、このくらいの危険が間近にある方が楽しいのかもしれない。
完全にセントルシア旅行のハイライト。ピトン登山、おすすめ!