どうしてぼくはこんなところに

されば銘記せよ!人の命は短く、その住まう処は地の狭き片隅なり

ぼくがわざわざ台北の日系古民家カフェに行ったわけ@青田七六

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なんで日本人なのにここに来ようと思ったの?

至極もっともな疑問だな、と思った。

 ぼくは滞在時間の限られる出張者で、もっと他に観光するところがあるだろうに、なぜにわざわざ台湾に来てまで日本の古民家カフェに行きたいのかというわけだ。

ぼくの理由は、台湾人がどんな風にリノベーションしたのか見てみたかったのだ。リノベーションだから基本はそのままなんだろうけれど、彼らの視点でどこを大事に思っているのか、しているのか、日本でよくある古民家との違いはあるのか、というようなところに興味があった。

あと、単純に場所が台北でちょうど行きやすかったというのもある。

それで、この青田七六というのがどういった建物だったのかというと、青田街七巷六号という地区にあって、当時日本の大学教授のグループが大学職員居住地区として開発を進めた一画なのだそうだ。

そして、この建物は1931年、サトウキビ畑の微生物の研究などをされていた台北帝国大学の足立教授によって建てられたもの。そして戦後は馬教授という新たに台北帝国大学にやってきた地質学者が住み始めたという歴史を持つ。

建築様式は和洋折衷。座敷もあるし、バルコニーだってある。応接室の窓は西洋式だけれど、和式の窓ある。バルコニーはドイツ留学の経験のある足立教授が取り入れたものらしく、当時はプールもあったらしい。

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さて、ぼくも知らなかったのだけど縁側というのは日本人に欠かせない安らぎの空間なのだそうだ。

たしかに、中庭を眺めながら日向ぼっこをする場所というイメージはある。(ただ、この建物の場合すぐ横にバルコニーが来てしまってるんだけど)

それで、この縁側に嵌め込まれたガラス窓は多福窓といって斜め45度から見ると美しい波型をみることができるのだそうだ。そしてその細工があるということは80年前に職人の手作業で作られた証なのだそうだ。へぇー。

そうなると、少なくとも昔の人は時間に追われる現代人と違ってゆったりとした時間軸の中で生きていたのかもしれない。あるは、ここの家主はそれが許された特権階級だったもかも。

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さて、ここはカフェである。

ぼくは和菓子セットをオーダー。栗羊羹と柿の和菓子。お茶はたぶんストレートティー(中国語読めないからわからなかったけれど、たぶん紅茶)

紅茶の方が甘味ゼロなんだけど、和菓子を一口食べた後に口に含むとちょうどよい甘さになるというのか、とても合ってる。

ぼくの乏しい経験と偏見だとこういう和菓子をだすところって、お茶もほうじ茶とか抹茶にいきがちなんだけど、そうじゃないところがすごく良いなと思った。

 

場所的に都会の喧騒の中にあるはずなんだけど、ゆったりした空間で、お茶もお菓子もおいしいしとてもよかった。心が洗われた気がした。