社会人になって、仕事に追われるようになって、週末が待ち遠しくなる。待ちに待った週末も、どういうわけか気づけば日曜日の夕方だったりして月曜日の気配を感じ、「またぼくは貴重な週末を無為にしてまった」と嘆きつつそれがルーティン化していく。
そして、人生はこういうもんだよね、とそれらしい解釈を無意識にし始める。
昔はあれほど大事にしていた「個」というのが組織に染まって徐々に消えていくのを感じる。生活の中心である仕事が上手くいっていなければ、こんなはずではなかったと思う時間が増える。学生時代、心底軽蔑していたしがないサラリーマンに自分がなっているというのをひしひしと感じる。同時に仕事中心の人生であるが故に、「果たしてぼくはかつて何が好きだったんだろう」とかつて自分が大事にしていたものが自分の人生からごっそり抜け落ちているのを感じる。
冒険家の植村直己は生前、
君たちに僕の考えを話そう
僕らが子どもの頃
目に映る世界は新鮮で、すべてが新しかった
やりたい事は何でもできた
ところが年をとってくると疲れてくる
人々はあきらめ、みんな落ち着いてしまう
世界の美しさを見ようとしなくなってしまう
大部分の人は、夢を失っていくんだよ
でも、僕はいつまでも子どもの心を失わずに
この世を生きようと思う
不思議なもの、すべての美しいものを
見るためにも......
と語った。
AmazonのCEO、ジェフ・ベゾスはAmazonを始めるとき、
自分が80歳になって人生を振り返ったとき、
この挑戦に失敗していても後悔しないだろうなと思った。
けれど、もし挑戦しなかったら80歳になっても後悔しているだろうなと。
と思ったのだそうだ。
もちろん、ぼくは彼らとは違いまったくの凡人なわけだが、その残り香に与りたいという野心は持っている。なにせ立身出世を胸に秘める労働移民だ。自分の欲望と可能性に折り合いをつける意味でもリストアップすることには意義がある。なにせ自分でも自分のことをよくわかってなどいないのだ。
ぼくのバケットリストは以下の通り。
- 海外院に留学 2021年夏からイギリスの大学院に!
- なんらかの連載を持つ 小さい媒体だけれど2本持った
- 講演する 2020. オンライン、高校、中学校で登壇
- 国と仕事する 2年ほど政府と
- 国際機関で働く
- ブログで小遣い稼げるようになる なった。けどもっと小遣い欲しい。
- 小説を書く
- 取材される 2019.10 本業での取り組みがTV取材され13分の特集番組になった
- 南の島に住む 住みます!2019.1からカリブ海の島で!
- スペイン語を話せるようになる
- 英語で書く人気ブログをつくる
- ちょっとしたパーティーにいく 2015.8外国人ばかりのパーティーに参加
- プログラミングできるようになる
- 街中で「chadさんですよね?」って言われる
- 弁理士になる
- 高いスーツ買う
- ジュゴンと泳ぐ
- トンガでクジラと泳ぐ
- クライミングができるようになる
- 趣味はサーフィンですと言えるようになる
- デザインができるようになる
- キリマンジャロ登山
- アコンカグア登山
- ナショナルジオグラフィックに写真が使われる
- 個展の開催
- 起業する
- ファンドを持つ
- 宇宙に行く
- ソコトラ島で竜血樹を見る
- ヨガを極める
- 彫刻のような芸術的ボディを作る
- The Timesの今年の100人に名を連ねる
- ダボス会議に出席する
- Joi Ito と仕事する
- 高城剛さんと仕事する
- アフリカのサファリに行く
- 砂漠をラクダに揺られて旅する
- カリブでサメに餌やりする
- 人類を前に進める
- いろんなことに手をだして結局なにをやってるかよくわからない人になる 2019年前後からよく言われるようになった。なんでも知ってますねって。そんなことないんだけど、素直に嬉しい。
- 子を持つ(できれば3人)
- 冷蔵庫の残り物でおいしい料理が作れるようになる 一人暮らしが長くなるとそれなりのものが作れるようになった。いぇい
- 脱毛
- 年下の人たちから食事なりなんなりのお誘いを受けるような人になる
- 世界中に友人をつくる 一応、各大陸に1人以上できた
- 素敵な書斎をつくる
- ビルゲイツのように「今年の本」が注目を集めるようになる
- 世界中を旅する
- マグマを見る
- ガラパコス諸島に行く
- ニュージーランドでカカポを見る
- イランの宝石博物館で世界最大のピンクダイヤモンドを見る
- ピラミッドを見る
- ベンチプレス100キロ
- 翻訳本を手掛ける
- 自分のブログ経由で人に会う(できれば友だちになりたい) 2019.5 に会った!嬉しい!もっと会いたい。その後もブログとかTwitter経由で何人かと会った
- ウィキペディアに自分のページができる
- 日食を見る
- 自分の周りの人に恩返しする
- マダガスカルでワオキツネザルを見る
- バオバブの木を見る
- 知の巨人になる
- スミソニアン博物館に行く
- ミツバチを飼う
- 大英博物館行く 2019.11 訪問!いぇい!
- 海外で外国人として働く 働いた!日本人として。大変だった。次は日本人という下駄を履かずに働きたい
- 猫を飼う 実家が、ではあるけれど。数か月いっしょに生活した。良かった。良い
- ギアナ高地へ行く
- 愛する人を見つける
- 相撲を見る
- 歌舞伎をみる
- サンセバスチャンで美食三昧する
- アイスランドの氷の洞窟に行く
- 化石を発掘する
- 大学で講義する
- 母校で講演する
- 化学の基礎を理解する(解説文書けるくらいに)
- バイオの全体像を掴む(解説文を書けるくらいに)
- ファインマン物理を原著で読む
- 狂おしいほどの恋をする
- データ分析ができるようになる
- 一流のマーケターになる
- 本の帯に推薦文をおくる
- サルサを踊れるようになる
- 回らない寿司屋で寿司を食べる 2017年、接待で何度も連れてってもらった。もっと行きたい
- ショートムービーをつくる 2015.12に作った。もっとクオリティを上げたい
- 訪れた国の写真を繋ぎ合せて世界地図をつくる
- 歯をきれいにする
- おしゃれな家に住む 2019年からしばらくデザイナーズ系に住んだ。良い。家具こだわりたくなった
- ドーナツの穴だけ残して食べる方法の解を見つける
- ネイティヴに間違われるほど流暢な英語を話す 2016.12初見で英語ネイティブの人にも間違われた。けどすぐボロがでるからまだまだ。語彙力!
- フィリピンでアイランドホッピングする
- 屋久島に行く
- ラパスでアシカと泳ぐ
- Airbnbのホストになる
- 両親が元気なうちに親孝行する
- 空を飛ぶ
- セクシーであり続ける
- カフェをオープンする
- 自分の人生の終わり、良い人生だったと言えるように
まったく身分をわきまえぬ尊大なリストをつらつらと書いたがこのように納まる。やたらと他人の目を気にしているようなものがあるが、そうではなく (その可能性も否定しないが…) そのような立派な人でありたいというニュアンスだ。
こう書き出してみるとやはり、ぼくは伝統的日系企業には向いていないのだろう。少なくともジョブホッパー人生になるのだろう。
なんとなくそれを再確認するとともに、であるならばグローバル人材として中国人、インド人たちとの激烈な競争を制しなければならないわけで、それはそれでなんとやら。
なんとか不労所得をさっさと作って、怪しいおじさんとして人生を楽しめないものだろうか。
とにかく、これがぼくの欲望なのだ。