ぼくは常々合理的でありたいと思っている。
やりたいことが多いから、できる限りムダを省きたい。できれば好きなことだけやっていたい。やりたくないことは減らしたい。最適化したい。
ぼくは、いろんなところに旅行に行きたいし、なんならいろんなところに住みたいとさえ思っている。(参考記事:「人生でやりたい100のリスト」で自分の欲望と向き合う )
ぼくは最終的には投資家みたいなのになりたい。世界中を飛び回る根無し草みたいなのに憧れている。現在地からは程遠いけれど。
そのためにはいろいろ自己投資が必要で、そもそも外国語を話せないととか、職探し云々とか、やることも山ほどあるけれど、早晩お金の問題がでてくる。というか避けて通れない。
前提として、資産を増やす方法は3つしかない。
支出を減らす。収入を増やす。資産運用をする。
このうち最も簡単で効果がすぐでるのが支出を減らすこと。
ぼくは勤め人で悪くない経験値を積めてはいるけれど収入は決して良くはない。おまけにエリートでもなければ、コネもないし大学卒業後にまずは無職になりまして…なんていう少し変わったことをやっていて、要はハンデがあるもんで色々と後れを取っている。
勉強にお金に云々…となると普通に過ごしていてはいけない。
少ない給料で上手くやりくりする方法を探さないといけない。勉強時間をしっかり確保したいけれど、新しい人と会う機会も作らねばならない。
さてどうしたものかと頭を捻るところで、タイトルの「起きて半畳、寝て一畳」という話になる。
どんなに出世して富貴な身分になって大きな家に住もうと、人間は所詮人間で、立った状態なら畳半畳のスペースだし、寝るには畳一畳のスペースでしかない。というニュアンスの言葉。
ハンデを背負った状態から必死でキャッチアップするだとか、普通の人生に彩りを添えようと奮闘するには非常に大事な概念だと思う。
結局、日常生活でいちばんお金がかかるのは家賃なのだから。ただ日々を生きているだけでお金がかかる。これは恐ろしい。
ぼくは東京に住んでいるんだけど、東京の家賃はアホほど高い。実質寝るだけのためになぜそんなに持っていかれないといけないのかとさえ思ってしまう。
そんなわけでぼくはシェアハウスに住んでる。23区内の家具付きで家賃は光熱費Wi-Fi込で5.5万円ほど。駅まで5分、職場までドアツードアで25分。
お金も時間も残る。ばんざーい。
ぼくは昔、バックパッカーをやっていて1泊200〜300円とかの値段で快適とは言えない宿に泊まったりしていた。そのときの感覚のまま来ているから、自分の住むところも、どうせ夜帰ってきて寝るだけなんだから安く済ませたいと考えている。家具もいらない。なんなら引っ越し時に面倒くさいからできるだけ所有したくない。
さすがに大学卒業してそういうのはどうよ?って考えがよぎったこともあるけれど、
この本の中で、著者の山野井さんを始め、駆け出しのクライマーは布団じゃなくて寝袋で寝るし、プロでもスポンサーがつかなければ海外の山に挑戦するために高層ビルの窓掃除のバイトしてお金を貯めているという事実に背中を押された。
目的のためにムダを省くのは当たり前のことで、世間体だとか1円にもならないことにお金と時間を使って自分のやりたいこと以外のことに足を引っ張られるのは愚かだな、と。
ぼくの資産はスーツケース2つとリュック1つ分。つまりこれらをを持って移動するだけで引っ越しが完了してしまう。中身を入れ替えることはあってもこれ以上増やすつもりはない。故に限界量が決まってる分、余計な出費はない。
以前住んでいたところは布団まで着いてたんだけど、今住んでいるところは布団はなかった。だから、期せずしてぼくも寝袋で寝ている。布団を買うお金はあるけれど、荷物を増やしたくないのと、寝袋で事足りるのに、わざわざ布団を買うなんていう余計な出費は考えられないからだ。
いつの間にか、いわゆるミニマリストのようになってしまった。
こんなことを周囲、特に職場の人に言うと完全に変人扱いされたり哀れみの対象になったりするのだけど、ぼくは全然気にしていない。
だって、限られた資源を有効に効果的に使うには現状これがベストだから。
無い袖は振れない。
「女の子呼べないじゃん」
なんて言われるんだけど、ぼくは別にプレイボーイじゃないし、その時はその時で相手の家なりホテルなりに行けばいいだけの話で、全然問題じゃない。ぼくが一人暮らしをするのは女の子を部屋に招くのが目的ではないのだ。
今のぼくの目的はあくまで立身出世。
自由を手に入れるための戦いの真っ只中にいる。
そのためのキャッシュと勉強時間の確保。
そのキャッシュはすべて自己投資へ。
これに尽きる。
これがいまのぼくのすべてでありライフスタイル。
その他のことは小事。
近い将来、成功してもこの気持を大事にしたい。
そういえば、
シェアハウスに住み始めてから気づいたんだけど、シェアハウスに住む利点はお金の節約以外にもあった。
自分の交友関係の外の人と出会える。つまり新しい人と定期的に、それも自動的に出会えるのだ。ぼくの住んでいるシェアハウスは1年だとか2年の長期で住んでる人から、2週間程で出ていってしまう短気滞在の人だとかが入り乱れている。割合的には3割長期、7割短期。外国からの人も多いし、こういうところに集まるのはちょっとクセのある人で、つまりは面白い人が多い。イメージとしては海外の安宿といった感じ。
似たような人が多いのは多いのだけど、それでも、自分から出て行くことなしにいろんな人に出会える。これは大きい。稀にやってくる面白い人やスゴい人に刺激を受けている。
シェアハウスっていう流行に乗ることがこんなに自分にとって有益だとは思わなかった。
もう大人なんだからやりたいことばかり追いかけてちゃダメ。社会人として働く場所があるだけありがたいと思え。仕事に我慢は付き物なんだし、もっと世間体を考えて行動すべき。
— 橋本ナオキ イラストレーター (@Abhachi_Graphic) 2017年9月17日
こういうアドバイスを全部無視すると人生は豊かになります。